【ネット小説 紹介】家の納屋にダンジョンがある ―God in the abyss of despair―
すべては4000年もの昔から始まっていた。
辺境の信仰の中心であった善神大神殿の崩壊。
辺境と大陸を分かつ大障壁の出現。
辺境に伝わる呪歌「泣き虫姫のエリザ」がなぜ生まれたのか。
白の部16編は残すところ3編。
そして黒の部16編の探索が始まる。
おすすめ度☆☆☆☆
(おすすめ度 指標
☆5つ 万人におすすめ出来る完成度が非常に高い小説
☆4つ 小説好きには勿論、殆どの層におすすめできる完成度の高い小説
☆3つ 少し癖があるものの小説好きにおすすめ
の目安で付けています)
この小説はハイファンタジーです。ダークソウルシリーズに強く影響を受けた作品です。大昔、崩壊し消えた大神殿は悪魔蔓延るダンジョンになり果てた。そこに住まうは過去の英雄が変ぜし悪魔達。導かれるように一人の男が足を踏み入れた……という感じです。
この小説の見どころは戦いに次ぐ戦い、それに伴う人間賛歌と言ったところですかね。まあ単純な賛歌ではありませんがその辺りも順じているところがこだわりを感じます。
私はダークソウルシリーズの3しかやってはいませんが、硬派な世界観に感銘を受けたものです。ちなみに何も見ず魔力だけを上げまくった純魔でやってましたが意味わからないくらい死にまくりました。あとから友達にその話をしたらなんで初見で縛りプレイしてるのって言われました。だれか先に教えてくれ。
悪魔に落ちてしまったおとぎ話にうたわれる過去の英雄達。それを決して強すぎる訳ではない主人公が己の力を使って紙一重で切り抜けていく様はとても刺激的です。戦いに次ぐ戦い。そして多くは語らず、されど明かされて行く神殿の謎とソウルシリーズをリスペクトしたことが存分に伝わってくる内容となっています。武器の強化方法やアイテムのフレーバーテキスト風の説明など、知っていればにやりとできるかもしれません。
硬派なファンタジーを読みたい人におすすめです。
https://ncode.syosetu.com/n7386ct/
余談。私はこの作者さんの小説は何個か読んでいますが、今回紹介した小説が一番好みですね。書籍化も何冊かされている作者さんですが、やはり題材が現在の潮流に乗ってる物ではないと目に留まり辛いのか、実力の割に出ている書籍は少なめです。
筆力はかなり高く、どの小説も書籍化してもおかしくないと思っていたので少し残念な気持ちがあります。こういう作者さんがもっと日の目を見てほしいですね。