【ネット小説 紹介】魔法少女を助けたい
主人公は化物に襲われ、
魔法少女に命を救われる。
魔法少女の実在を知り、化物の自主警戒を開始する。
主人公に義務はなかったが、それでも監視を続けた。
そして、ある夜。
美味そうにツバを飲み込み魔法少女を眺める黒幕が現れる。
化物をワザと倒させ、レベルの上がった魔法少女を狩ると黒幕は語る。
経験値は心臓が止まるだけで取得可。だから少女は何度も殺される。
レベリングに退屈したなら、少女の体を壊して楽しむもよし。
太ったガチョウの肝の味を思い浮かべるように、魔法少女の結末を語る黒幕に恐怖した。
何故、魔法少女を助けるのか。
これがあらすじである。
おすすめ度☆☆☆(☆)3.5
(おすすめ度 指標
☆5つ 万人におすすめ出来る完成度が非常に高い小説
☆4つ 小説好きには勿論、殆どの層におすすめできる完成度の高い小説
☆3つ 少し癖があるものの小説好きにおすすめ
の目安で付けています)
この小説は現代ファンタジーです。内容は上の作者の方のあらすじがよく説明してくれているのでそちらをどうぞ。一言で言えば魔法少女を助けるために頭を使ってジャイアントキリングしようって感じです。割と擦られた題材ですが私は魔法少女好きです。というか魔法が好き。
リアリティある世界を淡々と描いていく雰囲気はとてもこの小説に合っていて、次はどんな工夫で勝つのだろうとワクワクすることができました。ストーリーも先を見据えつつ、割とコンパクトにまとまっており、いいと思います。
シビアな戦闘がある小説が好きという人なんかにおすすめです。
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こっから下は個人的な感想です。
ただ個人的に少し思うところが。中盤あたりから伏線の回収方法が結構雑になっており、敵キャラの掘り下げも少し簡素かなぁと思える部分が結構ありました。序盤の工夫で倒していたころはスキルの掘り下げもしっかり感じたのですが、中盤からはそれがあって当たり前になってしまっていて、なんだか序盤とのミスマッチを思ってしまうとか。戦闘の方法がどんどんと雑になっていくのが結構つらいとこでもありました。伏線の張り方があんまり読者に優しくないとか。細かいところを含めると他にもいろいろ。
必要な要素は揃っているんですけどボタンを掛け違えているというか。なんだか総じて惜しいなぁと思わされる作品でした。中盤のあたりからから駆け足だなぁと思うことが増えたので早く終わらせたいみたいな気持ちが作者の方に合ったのかもしれません。この後続編も書かれているようなのでその線は結構濃いのかなと。
個人的にはもう少し楠さんのところのエピソードを煮出して欲しかったという気持ちがあります。月の魔術という単語と陰のあるキャラが好みなので。魔法少女には世知辛い運命が待ち受けがちなのはもはや伝統なのかもしれません。
とまあごちゃごちゃと書きましたが十分に楽しんで読めたので人の好みでしょう。私が重箱の隅を突く小うるさいオタクなだけなので普通に楽しく読めると思います。