オタク文化の切れの端

基本的にweb小説を紹介するブログです。普通のラノベも読みます。批評とかもします。たまに一般文芸とか映画の感想とか思ったこととかが入ります。

【雑談】虐殺の文法を応用して催眠おじさんになった人

 最近面白いネット小説がめっきり見つからなくてアニメとか映画ばっかり消化してます。今日はその辺の雑談でも。

 最近の映画週間として前々から気になっていた虐殺器官の映画を見てきました。まあ映画自体は演出のメリハリが出来てなくて微妙だったんですが、内容自体はとても面白かったです。一応言っときますがネタバレするので気を付けてください

 その中で虐殺の文法というものが出てきます。簡単に言えば人間には共同体の人数を調整して生き残る確率を上げるために、ある特定の文法を使うと争いが起こるような仕組みがあるみたいな感じですね。

 これ自体はとてもよくできた設定で現実にあるとは思ってないんですが、一時期寝る前の思考実験で似たようなことを考えていました。まあ別に虐殺がどうのとかではないんですが。

 その内容としてはある人間に対して望むように動かす言葉や振る舞いは存在するのか、それを察知できるのかという感じ。同人誌の常連である催眠おじさんは現実で存在するのかみたいな話ですね(?)。

 催眠おじさんは現実にいないと思うんですが、相手に自分の金を振り込ませるみたいな詐欺の話しはいつになってもなくならない訳で、相手を自分の思い通りに動かす術自体はあるわけです。しかし詐欺の場合は相手に勘違いをさせてお金を奪い取っていますし、誰でも引っかかるわけではないですよね。私が考えていたのは相手の求める物を支払えるコスト(言葉や振る舞い)などから捻出して円満に行動を意図した方に持っていけるのかという感じです。

 まあ思いどおり相手を操る手段なんて物は魔術の類で、私はとても悔しいことに魔術を修めてはいませんから現実的に考えていきました。

 人間は社会的な生き物なのは皆さんご存じのとおりですが、それゆえに人それぞれ自分の好む他者とのコミュニケーションがあります。初対面や浅い付き合いでそれを見抜くことは困難ですが、少なくとも正解があることは間違いないはずです。初対面だろうが”理解”ってる言動されたら私も二秒で堕ちますし、人によって方法は違うとはいえ何らかの心を掴む手段があるはずです。

 まあそれがわかるなら苦労ありませんし、初対面で会話が続かなくて気まずくなるなんてこともないんですよ。しかしながら十人十色とはいっても文化部分は皆同じ社会で育っていてそこまで違うことはない訳で、相手のバックグラウンドを服装や振る舞いから予測して最適解に限りなく近い答えを出すことは可能なのではないか? というのがこの思考実験だったんですが、明らかに寝る前に頭の中だけで考えれるレベルを超えたので考えるのやめました。

 そもそもバックボーンを文化から予測するという都合上、その年代の人間はどのような文化をどう辿ってきたのか調べなきゃいけないですし、常に更新し続けていないとすぐに陳腐化するので分類自体のコストがやばいんですよ。しかもちゃんと検証するなら実験がめちゃくちゃ大変、というより検証できないでしょう。個人で適当にやるとしてもコストがやばいし、正しさを証明する方法がないので間違っててもそれに気づけない。

 そもそもこれ論文とかにするのってめちゃくちゃ反対されますよ。レッテルを勝手に張るのは一番嫌われることですからね。それでいてやれることと言ったら人より早く仲良くなれるくらいなもんです。リターンの割にコストがでかすぎるというのが結論です。同人誌の竿役おじさんはすごいってことですね。

 いつになく適当な記事になりましたが以上です。ではまた。

 

 

虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)

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